誰もが一度は利用したことがあるであろう大型ショッピングモールのイオン。日用品や食材の買い物はイオンで済ませているという人も多いでしょう。そんなイオンが自転車保険の提供もしていることをご存知でしたか? 今回はイオンの自転車保険の詳細についてお話します。
イオンの自転車保険の詳細について
まずはイオンの自転車保険の補償内容を見ていきましょう。
- 個人賠償責任保険 1,000万円
- 傷害入院保険(初日から30日まで) 4,000円(日額)
- ひったくり損害保険 5万円
イオンの自転車保険では自分が自転車に乗っているとき通行人にケガを負わせてしまった場合の補償はもちろんのこと、下記のような場合で入院したときにも補償されます。
- 自転車を運転中、車に衝突されてケガをし、入院した
- 階段から転げ落ちて、入院するほどのケガを負った
このように傷害入院保険がついているので、自転車に乗っているときのケガだけでなく、日常生活でのケガに関しても補償してくれます。
しかし、傷害入院保険はついているものの、手術保険や通院補償はついていません。 また、自転車保険に関しては過去に9,000万円を越える高額賠償事例があることから、個人賠償責任保険に関しては最低でも1億円以上が望ましいとされています。
イオンの自転車保険では個人賠償責任保険は1,000万円までとなっています。補償内容としては、やや弱いと言えるでしょう。 また保険料に関しても年齢によって細かく分かれています。
<新規加入年齢>
- 3歳 〜 64歳 3,550円
- 65歳 〜 69歳 4,460円
<継続可能年齢>
- 70歳 〜 74歳 4,920円
- 75歳 〜 79歳 5,500円
- 80歳 〜 84歳 6,610円
- 85歳 〜 89歳 9,930円
当然のことながらケガのリスクが高い高齢になればなるほど、保険料も高くなっていきます。
業界唯一の損害保険”ひったくり損害保険”
個人賠償補償が1,000万円、手術保険も通院保険もついていないと聞くと、他社が提供しているほかの保険のほうがどうしても魅力的に感じる人も多いでしょう。
しかし、イオンの自転車保険には大きな特徴があります。それが”ひったくり損害保険”です。 ひったくり損害保険はその名の通り、自転車で走行中にひったくりに出会い、現金を盗られたなどの損害を受けた場合、最大で5万円まで補償してくれる損害保険です。
「ひったくりなんて、滅多にあわないでしょう?」と思う人もいるかもしれませんが、警視庁が発表している都内のひったくり発生件数を見ると、下記の通りとなっています。
- 平成25年 826件
- 平成26年 823件
- 平成27年 506件
- 平成28年 386件
- 平成29年 382件
※参考 ひったくり被害にあわないために
平成26年〜28年にかけて、発生件数は減ってはいるものの、ひったくりの被害というのは確実に起こることなんです。 被害者の状況を見てみると、徒歩が64.8%、自転車を利用しているときが35.2%となっています。
これから自転車社会になり、自転車の利用者が増えることを考えると、ますます自転車利用時にひったくりの被害にあうケースが増加するかもしれません。 また、被害者の8割が女性です。
このことからイオンの自転車保険は買い物や通勤で自転車を使う女性の方におすすめの保険と言えるかもしれません。 自転車保険のなかにひったくり損害保険がついているのは現状、イオンの自転車保険だけとなっています。
現状はほかの保険と合わせて利用するのが理想的か
数々の保険会社が自転車保険を提供しているなかで唯一、イオン自転車保険にだけあるひったくり損害保険。 確かに魅力的な保険ではありますが、個人賠償責任保険が1,000万円、そのほかも傷害入院保険だけというのは、少し心許ない部分があります。
個人賠償責任保険に関しては、やはり1億円は欲しいところです。現状はほかの保険と合わせて加入するか、最初からひったくり損害保険だけに焦点を当てて加入するかという判断になるでしょう。
ただし、今は個人賠償責任保険が1,000万円ですが、今後どうなるかはわかりません。各自治体の自転車保険の加入義務化に合わせて、各社の自転車保険に関しても続々と新しいプランや保険が提供されてきています。
イオンの自転車保険に関しても、周りの自転車保険の状況に合わせて、変更が加えられるかもしれません。 せっかく業界唯一のひったくり損害保険がありますので、利用したい人も多いでしょう。今後のイオンの自転車保険の動向に注目したいところです。