神奈川県は2019年3月15日に神奈川県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例を制定しました。これは交通ルールやマナーの順守、ヘルメットの着用、交通安全教育の実施、自転車事故に備えた保険等の加入を義務付ける内容となっています。(保険等への加入義務については6カ月間の周知期間を設け2019年10月1日から施行されます。)
高額賠償に備えた対策を
2019年10月1日から加入義務の対象となる自転車損害賠償責任保険とは、自転車の利用によって起きた事故で、他人にケガをさせてしまった場合の損害を補償できる保険のことです。今まで、自転車保険に入る目的の多くは自身のケガを補償する為という人が多かったのですが、最近では自転車による重大事故での高額賠償の例もあり、自分が加害者になった場合に備えることに注目されるようになりました。
今回の条例でも、義務化の理由を自転車事故の被害者の救済と、自身が加害者となった場合の経済的負担を軽減するためとしています。
この条例の対象者は、神奈川県で自転車を利用する人。県外に在住していても神奈川県に乗り入れる場合は対象となります。また、未成年者が自転車に乗る場合は保護者に加入義務があります。
今後、神奈川県は包括提携協定を結んでいる損害保険会社などと、自転車向け保険の加入促進や、交通安全教育に協力しながら取り組む方針です。
交通ルールを守ろう
近年、神奈川県では自転車の関係する事故は減少傾向ではあるものの自転車事故を防止するため神奈川県警察では「神奈川県警察自転車対策総合推進計画」を策定し、「自転車通行環境の確立」や「自転車利用者に対するルール周知と安全教育の推進」などを重点項目にあげて事故防止を図っています。神奈川県くらし安全防災局によると、自転車の関係する交通事故の約7割が自転車側において一時停止を守らないといった、違反が認められるとしています。
交通ルールやマナーの順守、ヘルメットの着用によって自転車事故が減っていくといいですよね。
必ず自転車保険に加入しよう!
神奈川県民の方、自転車で神奈川県を通る方は10月までに加入しましょう。自転車保険は月々数百円から気軽に加入できるものや、家族のうち1人が加入すれば家族も補償範囲に含まれるものなど、さまざまな種類があります。今回は加入義務でない方も自転車利用の安全運転を考えるとともに、自転車保険の加入を検討する機会にしてみてはいかがでしょうか?