全国で起こる自転車事故のうち、高校生や大学生が大きい割合を占めるをご存知でしょうか。無茶な運転から事故を起こし、相手に重傷を追わせてしまうケースも珍しくありません。事故を起こさないために安全意識を高めることが何よりも大切ですが、万が一を考えた時に自転車保険に加入しておくと安心です。そこで、今回は大学生の事故の現状、そして大学生向けに特化した「大学生協保険サービス」について解説します。
学生の自転車事故の実情
大学生協共済連が「大学生協の保障制度」についてまとめた報告書によると、2017年の保険支払い事例677件のうち、自転車運転中の事故は272件で全体の約40%を占めていることがわかりました。
出典:大学生協保険サービス
賠償事故についても自転車事故の割合が大きく、2017年4月から2018年3月の間の学生による賠償事故のうち、自転車事故は件数・金額共に全体の6割以上を占めていることがわかります。賠償事故は支払い金額が少額のケースもありますが、1000万円を超えるケースの3分の2は自転車事故によるものです。
出典:大学生協保険サービス
中でも、19,20歳が最も多くなっています。大学生になり行動範囲が広がり、乗る頻度も増えることが理由と考えられます。
「学生賠償責任保険」の概要
今回紹介するのは、大学生協が提供する保険サービスです。これは全国大学生協共済生活協同組合連合会の会員生協の組合員ならびにその家族が加入できる保険で、大学生活を24時間安全・安心に送るためのサービスが用意されています。
その中でも、自転車に乗っている方におすすめしたいのが「学生賠償責任保険」です。これは日常生活のあらゆる状況で相手にケガを負わせてしまった場合に補償される保険のことで、自転車事故はもちろん、教育実習中に生徒にケガをさせてしまった場合や、インターンシップ中に借りたパソコンを壊してしまった場合などにも補償が適用されます。また、正課の講義等における賠償事故などについても補償されます。
ただし、自動車・バイクによる第三者への賠償責任や、スポーツにおける参加者間の賠償責任においては保険金は支払われないので注意しましょう。
保険金と保険料について
4年間の保険料は5,800円です。加入期間は選択することができますが、入学から卒業まで加入することで保険料がお得になるのでおすすめです。
出典:大学生協保険サービス
事故を起こした際に支払われる補償金額は最大2億円です。
その他の補償内容は、他人に対するお見舞いは1人につき50万円、ケガにより加入者本人が亡くなられた場合は10万円が補償されます。
- 保険料:5,800円(4年間)
- 保険金:最高2億円
示談交渉サービスについて
学生賠償責任保険には示談交渉サービスが付帯されています。示談交渉サービスとは、被保険者が加害者になった時、保険会社が被保険者と被害者の間に入って折衝し解決するサービスです。大学生協保険サービスの加入者で保険金を受け取った方の4分の3はこの示談交渉サービスを利用しており、特に自転車事故では9割以上の方が利用しています。なお、このサービスは国内の事故のみ利用が可能になります。
自身の通院・入院には「学生総合共済」
「学生総合共済」は自身の通院や入院にかかる費用を保障してくれます。「学生賠償責任保険」とセットで加入することで、自転車事故によりしっかりと備えることができます。
- 入院保障日額:10,000円
- 手術保障:50,000円
- 通院保障日額:2,000円
- 後遺障害保障:24~600万円
- 事故による死亡:200万円
まとめ
講義中の事故などにも補償が適用されるなど、学生ならではのプランが充実した大学生協の保険サービス。4年間加入することで保険料もお得になるため、これから大学に入学する方におすすめの保険です。事故を起こさないように心がることが第一ですが、保険に加入しておくことで安心して自転車に乗ることができます。