「毎日電動アシスト自転車に乗っているけど、ダイエット効果ってあるのかな?」
そんな風に考えたことはありませんか?
通勤や子供の送迎などで使っている日常の移動時間を、ダイエットに充てられたら嬉しいですよね。
結論から言うと、アシストなしの自転車はもちろん、電動アシスト付きの自転車であっても、乗り方次第では脂肪燃焼の効果が期待できるのです。
今回は電動アシスト自転車に期待できるダイエット効果や、ダイエットに効果的な電動アシスト自転車の乗り方について解説していきます。
自転車走行は有酸素運動になる!
有酸素運動は、体脂肪を減らしたい人におすすめの運動です。
電動アシスト自転車での走行も乗り方次第では有酸素運動になるため、脂肪燃焼効果が期待できる=ダイエット効果があるといえるでしょう。
有酸素運動と無酸素運動の違いは?
有酸素運動は、筋肉に軽い負荷のかかる運動を時間をかけて行うのが特徴です。
代表的な運動に、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどが挙げられます。
対する無酸素運動は、短い時間で筋肉に強い負荷をかける運動のことを指します。
代表的な運動は、筋トレ、スクワット、短・中距離走など。身体への負荷も大きく、少しの運動でも疲れやすいため、長時間続けるのは難しいでしょう。
有酸素運動は主に脂肪をエネルギー源に、無酸素運動は糖をエネルギー源にして筋肉を動かしているため、自転車走行に脂肪燃焼効果を期待する人は、有酸素運動になるように乗り方を工夫することをおすすめします。
無酸素運動になると逆効果かも
自転車は乗り方次第で、有酸素運動にも無酸素運動にもなります。
無酸素運動は筋力アップに向いており、基礎代謝を高める効果が期待できるものの、筋肉量が増える分、体重に反映されにくいといったデメリットがあります。
そのため「脂肪を燃焼させて体重を減らしたい」という人は、無酸素運動をすると逆効果になる可能性が高いでしょう。
電動アシスト自転車に期待できるダイエット効果
自転車で使うのは、主に脚まわり(太もも・ふくらはぎ)やお尻まわりの筋肉です。つまり下半身の脂肪燃焼効果が期待できます。
またペダルを漕ぐ動きにより、太ももと背骨をつなぐインナーマッスルである「腸腰筋(ちょうようきん)」も鍛えられるといわれています。
インナーマッスルを鍛えることで基礎代謝が上がり、より効率的に脂肪が燃焼される効果も期待できます。腸腰筋を鍛えると骨盤の歪みが整うことから、ヒップアップやぽっこりお腹にも嬉しい効果が期待できるかもしれません。
電動アシスト自転車ダイエットのメリット
電動アシスト自転車で行うダイエットにはたくさんのメリットがあります。
ここでは子どもを持つママに向けて、電動アシスト自転車ダイエットを日常に取り入れるメリットを3つ紹介します。
メリット1.脚にかかる負担を軽減できる
電動アシスト自転車なら適度にアシストしてくれるおかげで、足腰に過度な負担をかけずに有酸素運動ができるようになります。
特に自転車は、坂道走行などで筋肉に強い負荷がかかる場面もありますが、電動アシスト自転車なら子どもを乗せたままでも常に一定のペースを保ちやすいため、無理なく有酸素運動を続けやすいといえるでしょう。
メリット2.毎日の移動時間を活用できる
忙しいママにとって、毎日ダイエットのための時間をじっくりとるのは難しいですよね。
疲れて家に帰った後にランニングに行ったり、スポーツジムに向かったりするのは大変でしょう。
それに対して、普段から通勤や子供の送迎に自転車を活用している人なら、毎日の移動時間をダイエット時間に充てられるのは大きなメリットだといえるのではないでしょうか。
メリット3.長続きしやすい
ジョギングや水泳のようなハードな有酸素運動は疲れやすい上、準備も大変なことから継続するのもひと苦労となりがち。
自転車は“漕ぐだけ”という手軽さや、長時間乗っていても息が上がりづらく疲れにくいといった点から、取り組みやすさが魅力だといえるでしょう。
電動アシスト自転車の消費カロリーは?
続いて電動アシスト自転車走行における消費カロリーを見ていきましょう。
消費カロリーを計算する際に必要となるデータは、運動する時間、体重、運動強度を表すMETs(メッツ)の3点です。
消費カロリーの計算式:運動強度(METs)× 体重(kg)× 運動時間 × 1.05
運動強度は、運動の種類によってそれぞれ異なります。
サイクリングにおける運動強度は走行環境によって異なりますが、例えば通勤時に自分のペースで楽に進んだ場合の運動強度は6.8METsです。
仮に体重50kgの人が、毎日30分間自転車に乗ったとすると、
6.8METs × 50kg × 0.5h × 1.05 = 178.5kcal
約179kcalを消費できる計算になります。
ただしこれはアシストなしの自転車の場合。
パナソニックの試算では、電動アシスト自転車の運動強度を3.0METsとしており、これを上記の式に当てはめて計算すると約79kcalと、通常の半分以下の消費カロリーになっています。
続いて、代表的な有酸素運動のウォーキング、ジョギング、水泳と電動アシスト自転車走行の消費カロリーをそれぞれ比較してみましょう。
【体重50kg、1日30分運動した場合】
電動アシスト自転車 | ウォーキング | ジョギング | 水泳 | |
METs | 3.0 | 散歩:3.5 | 全般:7.0 | 水中歩行:4.5クロール:8.3 |
消費カロリー | 約79kcal | 約92kcal | 約184kcal | 水中歩行:約118kcalクロール:約218kcal |
他の運動に比べると消費カロリーは劣るものの、日常の中で「しっかり運動できているんだな」と思えると、少し気が楽になるのではないでしょうか。
上記はあくまでも目安なので、乗り方を工夫すればよりダイエット効果を引き出すことができるかもしれません。
ダイエット効果を引き出す電動アシスト自転車の乗り方
「電動アシスト自転車が有酸素運動になるのは分かったけど、具体的にどうやって運転すればダイエットになるの?」
このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
ここでは、脂肪燃焼の効果を引き出す電動アシスト自転車の乗り方について3つのポイントを解説します。
ギアは軽くする
まず、ギアを軽くしてペダルの回転数を上げてみましょう。ペダルを踏みこむ際の負担をなるべく軽くすることで有酸素運動に近づけられます。
もしギアが重すぎると、ペダルを漕ぐ際に筋肉への負荷がかかるため、無酸素運動となりかねません。
坂道を登る時も同様に、踏み込みの負担を軽くするためにギアを軽めに設定して、ペダルの回転数が多くなるようにしてみると良いでしょう。
アシストは「エコモード」にする
アシストモードの中で最もアシスト力が抑えられるのは「エコモード」です。
メーカーによって、以下のように名称が異なります。
メーカー | ヤマハ | パナソニック | ブリヂストン |
名称 | オートエコモード | ロング/エコ | エコモード |
エコモードにすればアシスト力が減る分、バッテリーも長持ちするといったメリットが得られるのもポイント。車体の重い電動アシスト自転車は、アシストなしで漕ぐのは大きな負担がかかりますが、エコモードなら適度にアシストしてくれるため、程よい有酸素運動をするのにおすすめです。
ただし、急な坂道などでエコモードのアシスト力では筋肉に強い負荷がかかるといった場合には、自分がつらくないと感じる程度にアシスト力を調整して、無酸素運動にならないように注意しましょう。
20分以上継続して乗る
有酸素運動は20分以上継続して行うことで、エネルギー源が体脂肪へと切り替わるといわれています。(参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより)
そのため20分以上継続して乗ることで、より脂肪燃焼効果を引き出すといえるでしょう。
また最近の研究結果では、“有酸素運動は20分継続して行う必要はない”ともいわれています。「毎日20分以上乗るのは厳しい」という人は、朝・晩の合計で考えて調整してみるのも良いかもしれませんね。
自転車ダイエットを実施する際の注意点
自転車ダイエットをする際には、安全面に十分注意して行わなければなりません。
ここでは自転車ダイエットを実施する際に注意してほしいポイントを2つ解説します。
交通ルールに注意
ダイエットを意識するあまり、スピードの出しすぎや信号無視などの交通ルール違反をするのはNGです。自転車は健康的な移動手段として注目されていますが、交通ルールを無視して事故に遭ってしまっては本末転倒です。
くれぐれも事故に注意しながら、安全に乗ることを意識しましょう。
無理はしない
風を切って走る自転車は、暑い時期でも気持ちよく走れるかもしれません。しかし、炎天下を長時間走ることで心配となるのが、熱中症です。自分でも気付かないうちに熱中症を引き起こす危険もあるため、こまめに水分補給や休憩をとりましょう。
また天候の悪い日など、自転車走行に向かない日は無理をしないことも大切です。
一般的にダイエットは継続することが大切だといわれていますが、自転車ダイエットにおいてはそうとは限りません。あくまでもダイエットは、自転車に乗ることによって得られる副産物として考え、“安全第一”を意識して取り組みましょう。
まとめ
電動アシスト自転車も乗り方次第では、脂肪燃焼効果が期待できる「有酸素運動」にあたります。
通勤や子供の送迎などで日常的に電動アシスト自転車に乗っている人は、ほんの少し乗り方を工夫することで、よりダイエット効果を引き出せるかもしれません。
ただし自転車ダイエットに取り組む際は、安全面に十分注意して行いましょう。
「自転車に乗ってちょっと体重が減らせたらラッキー」ぐらいの気持ちでいると、気楽に続けやすいですよ。